特定建築物石綿含有建材調査者

一般建築物石綿含有建材調査者の講習に、実地研修と口述試験を加えた石綿事前調査の資格です。名前の似た「特定建築物調査員」(建築基準法12条)とは別の資格です。

「特定建築物調査員」とは別の資格です

資格名根拠となる制度解説ページ
特定建築物石綿含有建材調査者(本ページ)建築物石綿含有建材調査者講習等登録規程に基づく、建築物の石綿含有建材の使用実態を調査する者このページ
特定建築物調査員建築基準法第12条の定期報告制度の資格者特定建築物調査員のページ

出典: 建築物石綿含有建材調査者講習等登録規程第一条(目的)・第二条第3項(確認日2026-09-19、条文本文を直接確認)。特定建築物調査員については本サイトの該当ページを参照してください。

定義と、一般建築物石綿含有建材調査者との違い

登録規程は、建築物石綿含有建材調査者を次の資格に分けて定義しています。特定建築物石綿含有建材調査者は、講義に加えて実地研修を受け、筆記試験と口述試験の両方に合格した者です。

項目一般建築物石綿含有建材調査者特定建築物石綿含有建材調査者
講習の方法講義を受講し、筆記試験による修了考査に合格講義と実地研修を受講し、筆記試験と口述試験による修了考査の両方に合格
厚生労働省ポータルの説明全ての建築物の調査を行う資格一般の講習内容に加えて実地研修や口述試験を追加したもので、全ての建築物の調査を行う資格
定義の条文登録規程 第二条第2項登録規程 第二条第3項

ポータルの説明では、一般も特定も「全ての建築物の調査を行う資格」とされています。特定は調査できる建築物の範囲が広がる資格ではなく、講習の内容(実地研修と口述試験)が加わった資格です。なお、もう一つの区分である一戸建て等石綿含有建材調査者は、一戸建て住宅および共同住宅の内部(共有部分を除く)に限った調査を行う資格と説明されています。

出典: 建築物石綿含有建材調査者講習等登録規程第二条第2項〜第4項(確認日2026-09-19)、厚生労働省 石綿総合情報ポータルサイト 建築物石綿含有建材調査者(確認日2026-09-19)

講習の受け方と修了考査の順序

講習の方法(登録規程が定める2通り)イ 講義および筆記試験による修了考査を行う方法
ロ 講義および実地研修ならびに筆記試験による修了考査および口述試験による修了考査を行う方法(特定建築物石綿含有建材調査者が対象)
修了考査の順序筆記試験は講義を行った後に、口述試験は実地研修を行った後に行う
ロの方法の講習で筆記試験のみ合格した場合登録規程は、ロの方法で行う講習の講義を受講し、筆記試験による修了考査に合格した者を、一般建築物石綿含有建材調査者とみなすと定めている
実地研修の内容に関する定め受講者の講義の内容への理解を一層深めることができるものとし、安全管理を行う者を配置して事故防止に十分配慮して行う

出典: 建築物石綿含有建材調査者講習等登録規程第七条第2項第2号・第7号・第8号・第11号・第17号(確認日2026-09-19、条文本文を直接確認、独立検証Agentで再照合済み)

講義の科目と時間

特定建築物石綿含有建材調査者の講習の講義は、一般建築物石綿含有建材調査者と同じ「建築物石綿含有建材調査に関する講義」(別表第一)です。登録規程は次の時間以上行うことを求めています。

科目時間
建築物石綿含有建材調査に関する基礎知識11時間
建築物石綿含有建材調査に関する基礎知識21時間
石綿含有建材の建築図面調査4時間
現場調査の実際と留意点4時間
建築物石綿含有建材調査報告書の作成1時間
講義の合計11時間以上

別表第一に載っているのは講義の時間だけで、実地研修の時間数は定められていません。実地研修の日数・時間や口述試験の内容・合格基準は、本ページでは確認できていません。受講を考える方は、講習を実施する登録講習機関の案内でご確認ください。

出典: 建築物石綿含有建材調査者講習等登録規程別表第一・第七条第2項第5号(確認日2026-09-19、条文本文を直接確認。合計時間は表の時間の足し算)

受講資格は2段階です

登録規程は、講習実施機関が満たすべき基準として、講義の受講資格と、実地研修の受講資格を別々に定めています。

段階受講資格
講義一般建築物石綿含有建材調査者の講習と同じ区分(石綿作業主任者技能講習修了者、学歴+建築の実務経験、建築の実務経験11年以上など)。区分の一覧は建築物石綿含有建材調査者のページを参照してください。
実地研修
(次のいずれか)
イ 一般建築物石綿含有建材調査者であること。ただし、石綿作業主任者技能講習を修了した者(講義の受講資格のイ)に該当する人は、一般建築物石綿含有建材調査者として、建築物石綿含有建材調査に関して2年以上の実務経験を有すること
ロ 石綿作業主任者技能講習を修了した者で、建築物石綿含有建材調査に関して5年以上の実務経験を有する者
ハ 講義の受講資格のうち、石綿作業主任者技能講習修了者以外の区分(学歴+建築の実務経験、建築の実務経験11年以上、建築行政・環境行政の実務経験、労働基準監督官の経験など)のいずれかに該当する者

登録規程に定められているのは講習実施機関が守る基準です。実際の申込条件や必要書類は、受講する登録講習機関の案内で確認してください。個別の方が受講できるかどうかは、本ページでは判定しません。

出典: 建築物石綿含有建材調査者講習等登録規程第七条第2項第3号・第4号(確認日2026-09-19、条文本文を直接確認)

旧制度の建築物石綿含有建材調査者は特定とみなされた

平成30年に登録規程が定められた際の附則は、旧告示(平成25年国土交通省告示第748号)で定められていた建築物石綿含有建材調査者を、特定建築物石綿含有建材調査者とみなすと定めています。

出典: 建築物石綿含有建材調査者講習等登録規程附則(平成30年告示)第一条(確認日2026-09-19、条文本文を直接確認)

工作物石綿事前調査者の講習との関係

特定建築物石綿含有建材調査者は、工作物石綿事前調査者講習を受ける際に、登録講習機関の判断で一部の科目(工作物石綿事前調査に関する基礎知識1及び2、工作物石綿事前調査報告書の作成)が免除され得る対象に含まれています。免除は必ず認められるものではありません。詳しくは工作物石綿事前調査者のページを参照してください。

出典: 建築物石綿含有建材調査者講習等登録規程第十六条の四第1項第4号ただし書き(確認日2026-09-15、条文本文を直接照合、独立検証済み)

講習の案内先

厚生労働省の石綿総合情報ポータルサイトは、建築物石綿含有建材調査者講習を「一般」「特定」「一戸建て等」の3つに分けて受講資格や科目を案内し、登録講習機関の一覧を掲載しています。同ページの登録講習機関数129機関(令和8年8月18日時点)、修了者数276,285人(令和8年6月末時点)は建築物石綿含有建材調査者講習の見出しの下に載っており、特定のみの内訳は載っていません。

出典: 厚生労働省 石綿総合情報ポータルサイト 講習一覧(確認日2026-09-19、直接確認)

本ページは、登録規程と公式ポータルサイトの公表情報に基づく制度の整理です。このページに演習問題はありません。個別の受講可否や講習の実施内容を保証するものではなく、最新の内容は各登録講習機関と厚生労働省・国土交通省・環境省の公式ページでご確認ください。同じ登録規程の一般建築物石綿含有建材調査者については、演習問題つきのページがあります。